Robert Voltaire。ロバート・ボルテア。1979年6月7日、カリフォルニア州サンタモニカ生まれ。42歳。『Vogue』のカルバン･クライン特集でブルック･シールズを撮影。これが彼を有名にしたというのが、ひとつの伝説になっている。
好きなモデルたちが、みんな撮られとる。
ショートヘア好きの私がひと目でファンになってしまったレイチェル･クックといっしょに『Nirvana』というwebマガジンを運営している。すごくナチュラルなトーンが『Nirvana』の特徴で、モデルたちの表情も自然。「みんな、肩のちからを抜いて生きようぜ」みたいな雰囲気が『Nirvana＝涅槃』って意味かもしれない。
写真を撮ると喜ばれる、そこからスタート！
そもそも、彼は、なんとなく趣味レベルで写真を撮っていて、ときどき友人たちに「撮ってくれよ」と頼まれたらしい。そういう友人たちの多くがモデル志望の若者で、そのうち何人かがオーディションに勝ち残る、みたいなこともあり、しだいに、モデルエージェントでテストシュートの仕事などをこなすようになっていく……というのが、彼のキャリアの初期段階のようである。
なので、撮影技術やらライティングについてはほとんど独学らしい。
こういうパターンはアメリカに多いのかもしれない。日本の場合は「有名な写真家のアシスタントをやって独立」みたいなパターンが多いので、そういうのに比べると、アメリカは、実にお気楽というか、いいかげんなスタート方法とは言えるだろう。
でも、友人や家族に「撮って」と頼まれ、その写真が評判になり……というのは、売れる写真家への王道ではある。「彼に撮ってもらうと、自分が魅力的に写る」というのはモデルにとってはなによりの武器だ。いくら技術が高いとか知識が豊富でも「写った自分が、いまいち」では、依頼はこない。
テレビ映りもいいし
ロバートは『America's Next Top Mode』というリアリティ番組でカメラマンとして登場。3人のファイナリストを撮影した。また、2013年の『ModelEmployee』でも、ファッションカメラマンとして出演した。俳優をやるくらいの美形なので、テレビ映りが抜群ってことで「かっこいいファッションカメラマン」として振る舞って視聴者の評判がよかったってことだろう。
まさに、涅槃である。
つまり、かっこいいんだな。やることなすこと。
そういう彼のインスタを眺めていると、美女たちと世界のあちこちのロケ地をめぐり、ボートの上でシャンパン開けて、うまい食事をつまみながら、ときどき撮影……なんていうのは、ほんとに、天国のようだなぁと思う。
涅槃とは「完全な静寂、自由、最高の幸福の状態」とされているから、まさに、それ。人生のお手本にしたいと思う。
