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Morina Bondarko。マリーナ・ボンダルコ。ベラルーシのモデルは、みんな国家資格なんだって。

 マリーナ・ボンダルコ。2000315日生まれ。21歳。身長173cmB85W61H90。ベラルーシ共和国ミンスク出身。ロシア帝国の支配後にソビエト連邦に、そしてソビエト連邦崩壊後の1991年に独立したベラルーシ共和国の女性である。

 美人が多い国を挙げると、日本人は「ロシア」という人が多い。きっと、彼女のような顔立ちをイメージしているのだと思う。つまり「ロシアに美人が多いって思ってたけど、実はベラルーシ人なんですね、それ」ってこともあるかもしれない。

 

 

週プレNEWS』でも、ベラルーシに関しては「プロモデルが国家資格」とか「美人は政府の許可がないと出国禁止」なんて書いてある。ほんとかな? と思って調べてみると、な、なんと、ほんとなのである。

 

 

 モデルは国家資格でモデル学校を卒業するとプロモデルになることができる——コレは、どうやら、事実。

「美人は政府の許可がないと出国禁止」というのは事実ではなく、審査がきびしくて事実上出国禁止なのだとか……でも、これは、モデル事務所を騙り海外にベラルーシの美女を連れ出して売春を強要させた事件があったからなのだそうだ。つまりは、国の宝を大切に守るための施策ってことなのだ。

 

 ベラルーシ国内の広告には必ずベラルーシ人のモデルを使わないといけないという法律もある。

 それはそうだろう。プロモデルは国家資格なわけだから、資格を持った人を使わないで海外から調達するっていうのはダメって理屈だ。

 

 

 とにかく、ベラルーシに行くと、マリーナみたいな女の子はうじゃうじゃいるらしい。すごい国。

 

 ところで、インスタグラムで、彼女はロシア語と英語でキャプションを書いているのだが、英語の場合は状況説明、ロシア語の場合は心情表現、詩のような文面が多い。もしかすると、ベラルーシでは、若い女の子が詩のように表現するのがふつうなのだろうか?

 

 

「少女の手は、手ざわりでなく、花から震える。私がまだ知らない、私の花はどこにあるの?」

 

「あなたは誰? あなたは私の命を奪い、与えなかった。 あなたは誰? あなたは私の血を飲み、酔ってしまった。 あなたの目が呼んでいる。彼らは私を望んでいる。彼らは私を導いている」

 

「私たちの人生は、才能のない酔っぱらった監督の映画」

 

「心ほど、こわれやすいものはない」

 

などなど。

 

 

 考えてみると、ベラルーシの女の子がこういうことを書きたがるのではなく、マリーナが、国家資格を持つプロモデルってことなのだ。

 

 国家資格を得るために通うモデルの学校では、きっと、こういうふうに教育しているに違いない。

 撮影のとき、また、自分の写真を眺めるとき、たんにきれいとかかわいく写っているとかではなく、きちんと心情を詩的な言葉で表現しながら仕事をするように、とか……。そのために、つねに詩に触れてるいるに違いない。

 まったくもって、すごい国だぞ、ベラルーシ。

 

 

 なにしろ、ベラルーシに「美女探索」に行ったレポートを読むと、みんな、ふつうに街角にいる女子が美しいし、いっしょに写真を撮ると「自分が猿にしか見えない」と書いている。

 

 行ってみたいような、みたくないように……。悩ましい国には違いない。